令和6年9月吉野川市議会定例会
薫風会代表質問 岸田益雄
議長の許可を頂きましたので、薫風会の代表
質問を行いたいと思います
1.財政運営について
(1)地方債残高の現状と見通しは
(2)長期金利の動向を見据えた対策は
について、質問いたします
今定例会の原井市長の所信では、令和5年
度一般会計の決算について単年度の実質的な
収支を表す「実質単年度収支」は黒字となり、
自治体の預貯金である「基金」残高が前年度末
から約1億8千万円増加した一方、借金であ
る「地方債」残高は約1億5千万円減少する
など、3年続けて財政の健全化が図られたと
のことでした。
一方で、先ほどの総務部長答弁では、令和5
年度決算においても「当面の財政危機は回避
できている」とのことでしたが、財政の硬直化
が進んだ状況であり、今後の見通しとしては、
税収の伸びが期待できず、人件費や借り入れ
利子の増加が懸念され、公共施設の老朽化へ
の対応などもあり、今後も厳しい財政運営に
なることが予想されるとのことでした。
令和5年度決算においては、市の借金であ
る「地方債」残高は約13億5千万円減少した
とのことですが、本年度から事業が本格化し
ている「新ごみ処理施設整備事業」の新規借り
入れ(地方債発行)により、地方債残高は現状
よりも増えると思いますし、借り入れが増え
れば、それに伴い返済も増えることになりま
す。
また、日本銀行は、3月にマイナス金利政策
を解除し金利を引き上げ、7月には追加の利
上げを決定するなど、今後も利上げが続き、長
期金利の上昇圧力が強まれば、地方債の利払
い(借り入れ利子)の負担が増加しかねません。
借り入れ利子の増加は、昨年度から1.7ポ
イント悪化した「経常収支比率」の更なる悪化
を招くことになり、さらに財政の硬直化が進
むことになります。先ほどの答弁で話されて
いた、今後は「より重要となる財政的余力の確
保」が極めて困難になり、そのため、長期金利
の動向をしっかりと見据えた的確な対応が必
要になると思います。
過去においても、平成23年度から平成2
8年度までの6年間で公債費負担軽減対策と
して、金利の高い地方債を計画的に繰り上げ
償還したこともあったと記憶しております。
未来を見据えたインフラ整備などの公共事
業と同様に、将来の公債費負担を減らすこと
も、未来に向けた立派な投資ではないでしょ
うか。
そこで、「市の借金である地方債残高の現状
と見通し」について、また、金利が上昇する現
在の局面において「長期金利の動向を見据え
た対策」として、計画的な繰り上げ償還を実施
する考えについてお伺いいたします。
○答 弁 香西総務部長
「財政運営について」のご質問に、順次、ご
答弁申し上げます。
まず、地方債残高の状況でございますが、地
方債残高は、令和元年度末の265億8,800
万円をピークに、財政状況の悪化した令和2
年12月以降の普通建設事業抑制等により、
令和5年度末の現在高は210億2,683万6
千円となり、前年度に比べて13億5,571万
7千円減少したところです。
しかしながら、議員ご指摘のとおり、令和6
年度は「新ごみ処理施設整備事業」の本格化な
どによりまして、地方債の発行額は前年度よ
り24億3,760万円増の33億5,590万円
を見込んでおり、これに伴いまして、令和6
年度末の地方債現在高は、令和5年度末に比
べて約11億7千万円増える見込みでござい
ます。
次に、長期金利の動向を見据えた計画的な
繰上償還の実施についてでございます。令和
5年度の決算の状況では、3年連続で基金残
高が増加し、地方債残高が減るなど、健全な財
政運営を行うことができましたが、経常収支
比率が1.7ポイント悪化するなど、財政の硬
直化が進み、余裕の極めて少ない状況となっ
ております。
来年度以降の財政需要を見てみますと、令
和5年3月に改定した「吉野川市公共施設
等総合計画」、及び、令和3年3月に策定
した「吉野川市公共施設等個別施設計画」に
おける老朽化した公共施設の長寿命化事業
などを、着実に実施していく必要がござい
ます。
さらに、合併の総仕上げとして「合併特例債」
を活用し、平成29年度から令和元年度に
かけて行った集中投資による借り入れの利
率見直し時期が、令和9年度から令和11
年度に到来するため、この利率見直しによ
る借入利子の増加が懸念されるところでご
ざいます。
これらのことを踏まえまして、社会経済情
勢や国の地方財政対策を見極めつつ、議員
お話のとおり、金利上昇の動向を的確に捉
えて、計画的に繰上償還を実施することを
検討して参りたいと考えています。
以上でございます。
○要 望
ありがとう ございました
今年度から本格化した「新ごみ処理施設整
備事業」等により、33億5千万円以上の借
り入れを見込んでいるとのことですが、金利
が上昇しつつある現在の局面においては、少
しナーバスになる状況だと思います。
さらに、過去の借り入れについての利率の
見直しがあるとのことであり、利率の見直し
による借入利子の増加が、本市の財政運営を
圧迫することも懸念されます。
令和5年度決算書では、財政調整基金と減
債基金ともに33億円を超える残高となって
いますので、減債基金をうまく活用して過去
の借り入れの繰り上げ償還を行い、将来の公
債費負担を軽減することは可能だと思います。
また、決算余剰金の少なくとも半分は繰り
上げ償還か基金に積み立てるルールもありま
すので、繰越金を原資に繰り上げ償還をする
ことも可能ではないでしょうか。
一方で、金利が上昇しているということは、
預金利率等も上昇しておりますので、基金の
運用益の増加も期待できると思います。
繰り上げ償還を検討する際には、これらの
事を総合的に勘案していただき、本市にとっ
て最も有利な方法を選択していただくことを
お願いし、次の質問に移ります。
薫風会代表質問 岸田益雄
議長の許可を頂きましたので、薫風会の代表
質問を行いたいと思います
1.財政運営について
(1)地方債残高の現状と見通しは
(2)長期金利の動向を見据えた対策は
について、質問いたします
今定例会の原井市長の所信では、令和5年
度一般会計の決算について単年度の実質的な
収支を表す「実質単年度収支」は黒字となり、
自治体の預貯金である「基金」残高が前年度末
から約1億8千万円増加した一方、借金であ
る「地方債」残高は約1億5千万円減少する
など、3年続けて財政の健全化が図られたと
のことでした。
一方で、先ほどの総務部長答弁では、令和5
年度決算においても「当面の財政危機は回避
できている」とのことでしたが、財政の硬直化
が進んだ状況であり、今後の見通しとしては、
税収の伸びが期待できず、人件費や借り入れ
利子の増加が懸念され、公共施設の老朽化へ
の対応などもあり、今後も厳しい財政運営に
なることが予想されるとのことでした。
令和5年度決算においては、市の借金であ
る「地方債」残高は約13億5千万円減少した
とのことですが、本年度から事業が本格化し
ている「新ごみ処理施設整備事業」の新規借り
入れ(地方債発行)により、地方債残高は現状
よりも増えると思いますし、借り入れが増え
れば、それに伴い返済も増えることになりま
す。
また、日本銀行は、3月にマイナス金利政策
を解除し金利を引き上げ、7月には追加の利
上げを決定するなど、今後も利上げが続き、長
期金利の上昇圧力が強まれば、地方債の利払
い(借り入れ利子)の負担が増加しかねません。
借り入れ利子の増加は、昨年度から1.7ポ
イント悪化した「経常収支比率」の更なる悪化
を招くことになり、さらに財政の硬直化が進
むことになります。先ほどの答弁で話されて
いた、今後は「より重要となる財政的余力の確
保」が極めて困難になり、そのため、長期金利
の動向をしっかりと見据えた的確な対応が必
要になると思います。
過去においても、平成23年度から平成2
8年度までの6年間で公債費負担軽減対策と
して、金利の高い地方債を計画的に繰り上げ
償還したこともあったと記憶しております。
未来を見据えたインフラ整備などの公共事
業と同様に、将来の公債費負担を減らすこと
も、未来に向けた立派な投資ではないでしょ
うか。
そこで、「市の借金である地方債残高の現状
と見通し」について、また、金利が上昇する現
在の局面において「長期金利の動向を見据え
た対策」として、計画的な繰り上げ償還を実施
する考えについてお伺いいたします。
○答 弁 香西総務部長
「財政運営について」のご質問に、順次、ご
答弁申し上げます。
まず、地方債残高の状況でございますが、地
方債残高は、令和元年度末の265億8,800
万円をピークに、財政状況の悪化した令和2
年12月以降の普通建設事業抑制等により、
令和5年度末の現在高は210億2,683万6
千円となり、前年度に比べて13億5,571万
7千円減少したところです。
しかしながら、議員ご指摘のとおり、令和6
年度は「新ごみ処理施設整備事業」の本格化な
どによりまして、地方債の発行額は前年度よ
り24億3,760万円増の33億5,590万円
を見込んでおり、これに伴いまして、令和6
年度末の地方債現在高は、令和5年度末に比
べて約11億7千万円増える見込みでござい
ます。
次に、長期金利の動向を見据えた計画的な
繰上償還の実施についてでございます。令和
5年度の決算の状況では、3年連続で基金残
高が増加し、地方債残高が減るなど、健全な財
政運営を行うことができましたが、経常収支
比率が1.7ポイント悪化するなど、財政の硬
直化が進み、余裕の極めて少ない状況となっ
ております。
来年度以降の財政需要を見てみますと、令
和5年3月に改定した「吉野川市公共施設
等総合計画」、及び、令和3年3月に策定
した「吉野川市公共施設等個別施設計画」に
おける老朽化した公共施設の長寿命化事業
などを、着実に実施していく必要がござい
ます。
さらに、合併の総仕上げとして「合併特例債」
を活用し、平成29年度から令和元年度に
かけて行った集中投資による借り入れの利
率見直し時期が、令和9年度から令和11
年度に到来するため、この利率見直しによ
る借入利子の増加が懸念されるところでご
ざいます。
これらのことを踏まえまして、社会経済情
勢や国の地方財政対策を見極めつつ、議員
お話のとおり、金利上昇の動向を的確に捉
えて、計画的に繰上償還を実施することを
検討して参りたいと考えています。
以上でございます。
○要 望
ありがとう ございました
今年度から本格化した「新ごみ処理施設整
備事業」等により、33億5千万円以上の借
り入れを見込んでいるとのことですが、金利
が上昇しつつある現在の局面においては、少
しナーバスになる状況だと思います。
さらに、過去の借り入れについての利率の
見直しがあるとのことであり、利率の見直し
による借入利子の増加が、本市の財政運営を
圧迫することも懸念されます。
令和5年度決算書では、財政調整基金と減
債基金ともに33億円を超える残高となって
いますので、減債基金をうまく活用して過去
の借り入れの繰り上げ償還を行い、将来の公
債費負担を軽減することは可能だと思います。
また、決算余剰金の少なくとも半分は繰り
上げ償還か基金に積み立てるルールもありま
すので、繰越金を原資に繰り上げ償還をする
ことも可能ではないでしょうか。
一方で、金利が上昇しているということは、
預金利率等も上昇しておりますので、基金の
運用益の増加も期待できると思います。
繰り上げ償還を検討する際には、これらの
事を総合的に勘案していただき、本市にとっ
て最も有利な方法を選択していただくことを
お願いし、次の質問に移ります。
今後の予定
- 11月27日 俳句の会
- 11月29日 バレーボール練習
- 11月30日 近畿至誠会
- 12月1日 NPO法人江川エコフレンド定期清掃作業
- 12月1日 鴨島地区人権フェスティバル
他 96 件