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文教厚生常任委員会の視察研修でした

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admin 2011-9-10 11:23
視 察 研 修 報 告 書

1.期 日
平成23年 8月22日(月)?24日(水)

2.視察先
   岡山県備前市
   福岡県芦屋町
   福岡県嘉麻市

3.視察内容
  「認定こども園」について
  「発達障害早期総合支援モデル事業」について
  「学校再編計画」について
  
4.参加者 7名
岸田益雄、岡田光男、相原一永、河野利英、細井英輔
     中井俊男教育総務課長、貞野修二議会事務局次長

日 時:2011年8月22日(月)
場 所:岡山県備前市
内容
〇「認定こども園」について
岡山県備前市役所および備前市立伊里認定こども園
備前市議会                    議 長  津島 誠
備前市保健福祉部こども課             課 長 坪本 弘毅
備前市保健福祉部こども課兼幼保一体型施設建設推進室参事  牛房 裕二
備前市教育委員会学校教育課課長補佐兼幼稚園係長      石原 史章
備前市議会事務局                局 長  山口 和夫
備前市議会事務局庶務調査係長               石村 享平
備前市立伊里認定こども園園長               重成 育枝
備前市立伊里認定こども園副園長              山口 章子

午前10時30分 備前市役所委員会室A・B
津島 誠 備前市議会議長あいさつ
岸田益雄 吉野川市文教厚生常任委員会委員長あいさつ
 『認定こども園』について
「認定こども園」を設置するに至った経緯や保護者の反応、メリット、デメリット今後の課題について
 ●就学前教育を認定こども園で行うこととした理由について
 Q.備前市の子どもたちを取り巻く環境は
A.本市におきましても国が最重要課題としている少子化に歯止めがかからない中、昨今では子ども虐待が疑われる家庭や関わりの難しい複雑な保護者の増加など、子どもと家庭を取り巻く環境が複雑化また、多様化しているのが現実である。
本市における乳幼児・15歳以下5歳児の人口推移は、合併時の平成17年の合併当時は1926名(0―5歳の乳幼児)本年4月では1436人と6年間で500人減少している。
本市における保育園は公立が10園、私立が1園の、計11園である。全園の定員数が1510名に対して、432名の入園者数である。
幼稚園については公立幼稚園のみで9園ある、定員885名に対して340名の園児数となっている。
保育園・幼稚園の入園児の全対象児の入園率は、57%となっていて極めて低い数字で
ある。

 Q.認定こども園のタイプを「幼保連携型」にした理由
 A.園児の減少や施設の老朽化等の諸問題があり、それらを解決しより充実した就学前教育を提供
するためには、就学前の子供に関する教育・保育等の総合的な提供の推進に関する法律における
「認定こども園」の類型で言う「幼保連携型施設」の認定基準に準ずる施設整備をする方法が望ま
しいと考えた。また、備前市次世代育成支援行動計画においては、子育て支援サービス特定事業
の目標を踏まえて、市内各地域で複数園の統合、移転も含めた幼保一体施設の新設、保育園・幼
稚園が隣接した既存施設の有効活用した整備などを行い、就学前教育の一貫性を保持しながら、
幼稚園の教育、保育園の保育、養護と教育を一体的に実施することで在園児のみならず、すべて
の就園児の家庭の子育て相談、親子の集いの場の提供などを行える機能を兼ねることによって、
親と子の育ちの場としての役割を担うと共に家庭や地域社会の教育力の再生向上を図ることが望
ましいと考えている。
      
 Q.保護者の意識・反応と今後の課題について
 ・保護者は従来の「保育所・幼稚園」から「認定こども園」にシフトしてゆくことについて、どの
ような感想をもっているか。
A.昨年4月からスタートした伊里認定こども園のアンケートでは
〇良かった点
 ・保育園児も幼稚園児も同じこども園で就学前教育が出来て小学校入学の準備が出来る
・家庭の都合で、幼稚園から保育園に替れる、また保育園から幼稚園に替っても環境が変わらない
・就学前保育について
・色々な面で便利になった、家庭の事情で保育園から変われるのが便利である
〇以前が良かった
 ・保育園と幼稚園をクラス分けした方が良かった(直列型が良い)
 ・同じ時間に保育園児は昼寝して、幼稚園児は帰宅する
 ・働いている保護者と働いていない保護者の考えが大きく違う。
 〇問題点に対しての対策というのは無いが、それぞれの立場の保護者がいるので、多様な意見があるので意見を聞きながら、お互いの立場を理解し合いながら、子ども達の成長を支え合えるようにする事が大事であると考えている。

 Q.短時間児、長時間児、延長保育児等が混在していると思うが、問題はないのか。
  現場からの意見・感想は。
A.大きな問題としては、職員がローテーションで働くので、日々の保育の反省や計画、確認事項や連絡やきめ細やかな職員会議が開きにくい
保育園の午睡の時間に職員会議を行うなど工夫している
3歳?5歳児は、保育園部・幼稚園部で混在するので最初は戸惑っていたが現在は大丈夫である
混合クラスで、午睡する子供と降園する子供たちを担任が全員見るのは難しいので、保育補助員がみているが担任との関わりなどに不安があることなどが現場からの意見である。

 Q.認定こども園の適正規模はどの程度と考えているか。
A.認定こども園としての適正規模は考慮していない
幼稚園と保育園で成り立っているため、小中学校の統廃合の考え方と一緒にはしない
保護者が徒歩や自転車で来られる距離・範囲であるべきであると考えている。(小学校区単位)
 Q.認定こども園と小学校の連携について、どのように考えているのか。
A.認定こども園では、小学校への滑らかな接続を目標にしている
小学校敷地内を利用して、こども園の園外活動をしている
小学校5年生にこども園に来てもらい、年長組(来年小学校入学予定者)との交流をしている
お昼休みなどに、こども園の園庭で小学生が遊んでいる

 Q.発達障害児への支援体制について、取り組まれていることがあればお聞かせください。
A.グレーゾーンに居る子供については、加配によって保育師を配置している。

Q.先駆者としてのアドバイスは。
 A.小学校を「認定こども園」を改築し、中学校を小学校に大規模改修した。
  廃校になった県立高校を耐震補強して中学校に改築して活用している。(県から無償貸与)    
  保育園・幼稚園の現場を管理運営する先生方が改修の自主設計の段階から意見を述べて、利用しやすい施設にするべきであると思う。

相原委員
 Q.空き庁舎を改築して、認定こども園を設置したそうだが、経緯は?
A.いきさつは、小学校の老朽化が進んだために廃校中だった高等学校の利用を考えた。
耐震工事や内部改修工事で1億円以上かかったが、新築よりは安い
平成17年の町村合併前に構想があって実施している。
幼稚園は昭和49年に建った建物だったが、2・3度あった大水害で痛みが激しかった。
平成18年から地元住民や地元選出議員と協議して「認定こども園」を実施した。

河野委員
 Q.認定こども園の職員は部門別に動いているのか、職員間の交流は?
A職員は幼稚園教諭と保育師の両方の免許を持っている。幼稚園教諭は長期の休みがあるが(夏休み等)保育士には休みが無い。また日々の勤務形態も違うので、大きな問題となっている。
 人事交流等を頻繁に行わなければならないと思っている。
 勤務時間は、ローテーションを組んで対応している。
保育園は朝7時から受け入れして、午後6時まで保育しているので現場で工夫している。
職員の正規と臨時の割合は 4:6の割合である。
臨時職員の雇用形態は、半年契約であるが何年も継続して雇用している職員もいる。
保護者や子ども達にとっては、継続して同じ職員の方が安心感がある。

Q.保護者によって考え方が違うと言うが?
A.保育園の保護者は就労している、幼稚園の保護者は家庭にいるので根本的に考え方が違う。
悪く言えば、幼稚園の保護者が保育園の保護者を見下げたような雰囲気がある。

午前11時20分・・会場を移動・・伊里認定こども園視察

伊里認定こども園
◎夏休み中なので幼稚園児は不在で、保育園児が給食を食べていた。
 以下、自由質門より
〇保育園・幼稚園はすべて空調設備を完備している。
〇従前から幼稚園での3歳児からの受け入れはやっていない。(認定こども園から受け入れを始めた)
 〇職員の共済組合は、別々である。職員間交流があった場合は変更してもらう。
 〇学校再編より幼保一元化の方を優先した。
 〇1クラスに幼稚園児と保育園児が混在している。
 〇3歳児のクラスは3クラス(つぼみ・わかば・にじ)で幼稚園児24名、保育園児20名が混在
  4歳児は2クラス(つき・ほし)で幼稚園児17名、保育園児19名が混在
  5歳児は2クラス(うみ・そら)幼稚園児19名、保育園児19名が混在
  0歳児3名・1歳児0名・2歳児13名で、いずれも保育園児。
  合計で幼稚園児60名、保育園児74名の合計134名
 〇ベランダの手すりに転落防止用のアクリル板を設置した。(小学校時代は無かった)
 〇屋外に組み立て式のプールがあった、約400万円で購入したそうです。
 〇幼稚園児は2時で降園だが3時までは園で預かるが、3時を回わった場合は一時預かりの部屋で
居るようになる。必要な時にお願いするボランティアの保護者が見ている。
 〇1回に子育て支援室もあり、多数の子どもが遊んでいた。
 〇園庭は芝生になっているが、保護者などのボランティアが手入れをしている。

12時10分
岡田光男文教厚生常任委員会副委員長がお礼の言葉を述べて、伊里認定こども園を後にした。

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