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薫風会研修

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admin 2019-2-5 20:10
薫風会研修

場 所:TKP東京駅八重洲カンファレンスセンター
日 時:平成31年1月23日(月)午前10時から

講師:立命館大学政策科学部教授  森 裕之

〇「決算カードから読み取れる!
 あなたのまちの本当の財政状況を知る 
  決算状況【財政収支】

☆近年の自治体財政の赤字問題
◆歳入歳出差し引き(形式収支):歳入決算額から歳出決算額を単
純に差し引いた額(あくまでも単年度)
歳入歳出差引=歳入決算額―歳出決算額

◆実質収支(黒字か赤字かがわかる)
 形式収支から事業繰越などに伴い、翌年度に繰り越すべき財源を
差し引いた額(当該年度に属すべき収入と支出の実質的な差額)
実質収支=形式収支―翌年度へ繰り越すべき財源
※赤字で予算は組めないので必ず黒字にする。

◆財政再建団体
 赤字額が標準財政規模の5%(都道府県)または20%(市区町
村)を超えた破綻状態にあり、地方財政再建促進特別措置法(再
建法・廃止)に基づき、財政再建計画を策定し、総務大臣の同意
を得た地方自治体のこと。正式には、準用財政再建団体という。
財政再建団体となることはしばしば企業の倒産に例えられるが、
破産や民事再生法適用の場合と異なり地方債の完済が前提となっ
ている。なお、再建法の要件を満たした自治体が再建法を準用し
ないで自主的に再建する「自主再建」という方法をとることもあ
る。この場合、地方債の発行制限があるなど、国の各種支援措置
は受けられないことになる。

◆単年度収支
 当該年度の実質収支から前年度の実質収支を差引いた額
 (当該年度のみの実質的な収支と支出の差額)⇒この金額が年々
下がってきたら危ない。
単年度収支=当該年度の実質収支―前年度の実質収支

◆実質単年度収支
 単年度収支に当該年度に措置された黒字要素(財政調整基金積立
金『貯金』地方債繰り上げ償還金(借金の繰り上げ返済))及び
赤字要素(財政調整基金取り崩し額)を除外して実質的な単年度
収支を表わした額。
実質単年度収支=単年度収支+財政調整基金積立額+地方債繰上
げ償還額―財政調整基金取崩し額

★財務省の基金に対する見方
 基本増加率と臨時財政対策債の増加率
? 臨財債残高(借金)を増やしながら基金も積増している自治体が
551自治体・・・全体の70%
? 臨財債残高(借金)を増やしながら基金を減らしている自治体が
167自治体・・・全体の2%
? 臨財債残高(借金)を減らしながら基金を減らしている自治体が
15自治体・・・全体の2%
? 臨財債残高(借金)を減らしながら基金も積増している自治体が
51自治体・・・全体の6%

◆借金には、良い借金と悪い借金がある
 借金は、市民の負担を公平にすべきである。例えば、箱物を建て
る場合、現金で支払うと、それは今まで住んでいた住民の税金で
支払うことになる。現金支払い後、市外から移住してきた人の負
担はない。しかし、借金で建てると、移住してきた人も税金から
支払うことになるので平等になる。税負担は公平でなければなら
ない。また、借金で建てる方が早く出来、早く提供できる。

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