薫風会視察研修
視察先:千葉県館山市役所
日 時:1月22日(月)13時30分より
千葉県館山市健康福祉部高齢者福祉課 主幹 鈴木 正代
〃 〃 係長 磯貝 昌之
〃 市議会 議長 榎本 祐三
〃 市議会事務局 副主査 関口 陵子
榎本祐三議長あいさつ
岸田益雄代表あいさつ
○認知症初期集中支援推進事業について
現在館山市では第7期計画を策定中であり、12月1日事業
の策定段階時点の館山市の人口は、47,411人、その内、
65歳以上人口は17,963人で高齢化率37.9%であ
る。3年前の第6期計画時では35.2%であったので高齢
化は着実に進んでいる。
館山市では財政面が厳しいので、行財政改革で職員を減らせ
たり、アウトソーシングを進めたりしている。現在、地域包括
センターについても市内を地域別に3ヶ所に別けているが全
て委託している。
○認知症初期集中支援推進事業を外部委託に至った経緯・手法
認知症支援事業については、地域包括センターと市高齢者福祉
課と健康課で認知症検討部会を設置している。
認知症に関する相談件数が増加し、地域包括センターでの対応
が困難なケースが増えてきた。その中の色々な問題点を洗い出
し、外部委託に至った。
・受信拒否への対応
・家族が受け入れられない
・受診に連れて行く人がいない
・お金がなくて受診できない
・地域の理解不足・サービスの不足
・地域では認知症についての知識がなくて見守りではなく、
見張りになる。
○個別のケースだけでなく、地域づくりを視野に入れたチーム
の活動を期待している(サポート医へ相談できる体制の必要性)
○認知症に特化した総合相談窓口と振り分けできるチームの必要
性などで委託を決定した。
平成28年にプロポーザルを公募型で実施し、平成29年1月
から随意契約を行った。随意契約としたのは、運営体制が整っ
ている団体が1団体のみであったため。(認知症初期集中支援チ
ームの構成は一定の要件を満たした医療保健福祉に関する国家
資格を有する専門職2名以上と、認知症疾患鑑別診断専門医等
一定の要件を満たした認知症サポート医1名となっている。)
○外部委託による事業実施のメリット・デメリットは
ケースによって逆転する場合もあるが
〈メリット〉
・医療機関への委託により、問題発生時の医師の対応が早い
・チーム員(医師)から説明されると、家族や住民は納得しや
すい
〈デメリット〉
・認知症の専門医への受診に消極的(本人・家族)
・住民にとって、包括支援センターとの違いが分かりにくい
・予算の積算、事業量の予想が立てにくい
○委託先に対する担当課のサポート体制は
認知症検討部会の一員として、地域包括支援センター、市の
各部署や関係期間との調整役して認知症初期集中支援チームを
サポートしている
各種団体の総会、保健推進委員、民生委員での周知
地域活動での周知(体操教室、地区民協に参加)
ちらしの配布、広報等
○認知症初期集中支援チームの構成、チーム数
・1チーム4名で動いている
・看護師免許、介護支援専門員、看護教員養成講習修了者
・社会福祉士
・介護福祉士
・作業療法士
○平成28年度の支援実績とその効果は
支援対象は15件、終了3件、モニタリング中3件
電話相談(家族)延べ78件、訪問延べ62件
電話・面談(関係機関)延べ130件
・効果
介護サービスや医療につながる
家族の理解が得られるようになった
○事業を行うに当たって想定されている課題や対策は
・認知症初期の発見は難しく、初期で発見できても受診につ
ながりにくい
・初期の場合、本人を含む家族や周りの困り度が少ない
・良く看ている家族ほど早期発見が困難(民生委員等からの
連絡)
・相談が家族や本人以外の場合、なかなか家に入れない
○認知症サポーター、キャラバンメイトの養成は
・認知症サポーター養成講座
小学校。高等学校、市議会議員、市職員、施設職員、地区住民
対象の開催
会場を事業所(デイ・サービス)とすることで、住民が施設の
見学を兼ねる
脳トレの実施や、認知症初期集中チームのPR
・キャラバン・メイト(認知症サポーター養成講座の講師)養成
講座
県が主催(H27館山市、H29南房総市で開催)参加しやす
い会場設定
H28年度末、キャラバンメイト連絡会が発足、事務局は市
61名所属
認知症サポーターの情報提供
地域包括支援センターの圏域毎に支部が立ち上がり、事業所
を定期的に回り認知症サポータ養成講座等の活動をしている。
○認知症施策推進総合戦略について、市独自の支援や活動
・認知症検討部会
高齢者福祉課、健康課、地域包括支援センター、認知症初期
集中チーム
・認知症ケアパスの作成
・3市1町の共通ケアパスを作成中
質疑応答
Q.キャラバンメイトは61名いるが、市の職員は何人いるのか
A.キャバンメイトの資格を持っているのは、多数いるが人事移
動等で実際に活動しているのは、高齢者福祉課にいる4名
だけである。
Q.認知症サポーター講座を受けた市民の方の反応は
A.DVDなどを観て参考になった。もっと詳しく知りたいと
いう意見が多い
Q.市の広報の方法は
A.広報誌に掲載したり、出前講座を積極的に実施している
Q.民生委員等からの情報もあるのか
A.包括支援センターの歴史が古いのでそちらからの情報が多い
Q.最初の相談がなかなか、しにくいと思うが
A.なるだけ、住民の近くに出向くようにしている
Q.包括支援センターの運営は
A.包括支援センターも民間に委託している
Q.民間の方が効率がよいのか
A.どちらもバックが医療機関なので効率的である
Q.随意契約となっているが
A.最初28年に公募してプロポーザルを行ったが応募は1社
だけであった
その後も、資格を満たしたのがその1社しかなかったので
随意契約とした
Q.外部委託の予算の積算は
A.最初は先行していた市を参考に積算した、来年度は半年の
実績を基礎に、
継続を20件、新規10件と見込んで積算して予算は37
8万円の予定。
Q.予算は、1件当たりの予算か
A.年間の予算なので、扱い件数が増えても同じである
Q.予算は、ほぼ人件費なのか
A.8割方人件費である
Q.この値段は妥当なのか
A.松戸市を参考に、1ケースあたり何時間かかるかを計算
して積算している
(医師、その他の人件費を時給で計算して積算している)
Q.事業に取り組んで、早期発見につながったか
A.多少はつながっていると思う
Q.1人暮らしの方も多いと思うが
A.ファースト・コンタクトが難しい
Q.随意契約している先は病院か
A.社会医療福祉法人である。
Q.包括支援センターへの市からの出向は
A.ない
Q.自治体によっては介護保険が高いところもあるが、館山市
はどのくらいか
A.約6,000円程度である
Q.高齢者福祉課の人員は
A.14名である
Q.認知カフェの運営は誰が行っているのか
A.県北から来る歯医者さんが、古民家を借りて開催している
食事を出したり、サロンを開催したり、健康麻雀を行って
人気がある
以上で研修は終了し、枝澤幹太副代表がお礼の言葉を述べた。
※なお、研修終了後に、館山市の太田 浩副議長、龍崎 滋議員、
室 厚美議員が研修会場を訪れて、お互い意見を交換し吉野川
市と館山市の交流を深めた。
所感:館山市は、房総半島の南部、東京湾岸に面しており、東京
からは東京湾アクアラインを通ると約95kmの距離であ
る。面積は約110平方キロメートルで人口は約46,000人と
吉野川市とほぼ同規模の自治体である。
今回の視察研修は、認知症初期集中支援推進事業について
であったが、包括支援センターの位置付けや地方によって
の違いは感じられたが、今後の認知症の方々へのサポート
が、市直営で行うのか、民間に委託するのかは非常に悩ま
しい問題であって、福祉面での市民サービスとすれば
どちらが良いのかを十分に検証する必要があると考える。
今後、増加する認知症への対応はやはり早期発見につきる。
官民で十分に協議しなければならないと思った今回の研修
であった。
場 所 :参議院会館B1F―B102会議室
日 時 :平成30年1月23日(火)午前10時より
参加者 :薫風会:岸田益雄、枝澤幹太、塩田智子、河野利英、
近久善博、細井英輔
内閣府 子ども・子育て本部参事官付給付第一係長 塚田 晃成
厚生労働省 子ども家庭局保育課 予算係長 花山 亮
文部科学省 初等中等教育局幼児教育課 振興係長 松村 和彦
農林水産省 林野庁林政部企画課課長補佐(総務) 徳留 善幸
〃 林野庁森林整備部森林利用課課長補佐 谷本 哲朗
◎認定こども園新設整備に対する補助制度について
◎現存の保育園の大規模改修に対する補助制度
(松村和彦 文部科学省・花山 亮 厚生労働省)
〇認定こども園整備
・認定こども園の施設整備(新増改築、大規模改修等)に
要する費用の一部を補助
幼保連携型認定こども園の教育を実施する部分(幼稚園
部分)
幼稚園型認定こども園の幼稚園部分
保育所型認定こども園の幼稚園機能部分
○補助率:国 1/2、市町村1/4、事業者1/4
・幼稚園耐震化整備
・認定こども園に移行する私立幼稚園の園舎の耐震化を支援
(改築・増改築等)
○補助率: 国 1/2、事業者1/2
※すでにこども園に移行した場合や5年以内にこども園への
移行予定ならばOK
・防犯対策整備
・幼稚園型認定こども園に、門、フェンス、防犯カメラ等の
設置の一部を補助
○補助率: 国 1/2、市町村1/4、事業者1/4
★待機児童施設整備交付金では、定員増(定員が増える)のプラ
ンでは、国が2/3、市町村が1/12、事業者が1/4で負担
が軽減される。
平成30年度の当初予算額(案)は、22億48百万円である。
(29年度当初 30億円、補正予算165億円を確保して
いる)
※以下、添付資料に沿っての説明があった。
質疑応答
Q.小規模保育改修支援事業の対象規模は
A.児童6名から19名の規模である
Q.定員増とは何名増えたら良いのか
A.1名増でも対象となる。「子育て安心プラン」は待機児童
解消を目的。
Q.定員増の見込みがあったら対象となるのか
A.待機児童は都市部に多いが、それ以外のエリアでもあるので
見込みでOK
Q.見込みの判断はどこがするのか
A.市町村でエリアごとに判断して県に提出、県がチェックして
国にくる
Q.国も待機児童解消に力を入れているので、審査はゆるくなっ
ているのか
A.待機児童32万人の受け皿つくりをピンポイントで実施する
のに力を入れている。
Q.昨年度から大幅に補正予算を組んでいるが、認定こども園は
全国で増えているのか
A.増えている。幼稚園が保育機能を受け入れるケースが多い。
◎保育士の処遇改善について
(塚田 晃成 内閣府)
・保育士の処遇改善の推移について
平成24年度と比較した場合、11%のアップとなっている
人事院勧告準拠に加えて、処遇改善で加算されている
・保育士に関するキャリアアップ・処遇改善について
園長・主任保育士の下に、副主任保育士、専門リーダー、
職務分野別リーダーを設置
(月額4万円の処遇改善、配分は標準規模の園で5名分と
決まった場合はその半数の2人分には必ず4万円、残り
の3人分は5千円以上4万円未満で当てる)
質疑応答
Q.保育士の勤続年数8年とあるが、連続で無くても良いのか、
臨時期間も含まれるのか
A.経験年数でOKである
Q.配置加配に関しての見直しは
A.制度が始まった時に質の向上のメニューとして財源を確保
して実施する予定だったが消費税引き上げなどの影響で、
現在は加算としている。財源確保された時に実施したい
◎森林・林業政策の展開について
新たな森林システムについて
日本の林業の現状は、11齢級の人工林が平成32年には約
5割に達する
林業従事者は、所有面積が10ha未満の林家が9割を占める
主伐・間伐の生産性は向上しつつも低位
林内路網は増加しつつも、路網密度は低い
林業従事者は長期的に減少しているものの近年下げ止まり
「緑の雇用」事業等により、新規事業者を確保
これまで木造化が進んでいない中高層建築物への木材利用を
拡大、CLT(直交集成板)などの、新たな製品・技術の開
発や普及を促進する
主伐期の人工林の6割強が利用されていない
森林所有者の経営意欲は低く、7割の者は主伐の意向がない
林業経営者のうち7割は規模拡大の意欲があり、そのうちの
4割が課題として「事業地確保が困難」をあげている
・林業の成長産業化と森林資源の適切な管理の両立を図るため
(1)森林所有者に適切な森林管理の責務を明確化する
(2)森林所有者自らが森林管理を実行できない場合に、市
町村が森林管理の委託を受け、意欲と能力のある林業
経営者に繋ぐスキームを設ける
(3)再委託できない森林及び再委託に至るまでの間の森林
においては、市町村が管理を行う
(4)意欲と能力のある林業経営者の森林管理のための条件
整備として、路網整備の一層の推進や集中的な高性能
林業機械の導入、主伐・再造林の一貫作業システムの
普及が必要など、上記の制度の創設に向けて森林関連法案を
国会に提出することを検討中
・平成36年度から、森林環境税(仮称)の課税を開始し、
国民の負担増を伴わずに、森林整備等に要する財源を確保
・一方で、新たな森林管理制度の施工とあわせ、森林環境譲
与税(仮称)は平成31年度から実施
〇林業の成長産業化を進めるために、規制改革推進会議第2次
答申及び農林水産業・地域の活力創造プランを踏まえ、意欲
と能力のある林業経営体に経営を集積・集約化する新たな森
林管理システムの整備等のための法案を次期通常国会に提出
する。
・公有林化に対する地方財政処置(地域活性化事業債)
地方公共団体が森林を公有化するに当たり、以下の事業を対
象に、地域活性化事業債(国土保全対策事業)による地方財
政措置が可能。
・地球環境保全の見地から保全・活用を図る森林の取得及び
作業場・林道等の施設の整備
・森林法に定める市町村森林整備事業計画において公益的機
能別施業森林区域として定められた森林及び民有林の保安
林の取得
・国土保全の見地から行う荒廃林地の取得及び整備
・地域活性化事業債の充当率は90%であり、元利償還金の
30%相当額が普通交付税の基準財政需要額に算入される。
質疑応答
Q.森林の利用権等を推進すべきだと思うが
A.市町村から周知に取り組んで欲しい
Q.CLTを作る材料の木材の樹齢は何年か
A.特に樹齢は関係していない、間伐材でも大丈夫だと思う
Q.CLTの価格が、1立方メートル当たり20数万円だが、
いくらまで下げるのか
A.現在の価格の半値程度まで下げたい。
場 所 :衆議院会館 425号 山口俊一事務所
日 時 :平成30年1月23日(火)午後1時より
参加者 :薫風会:岸田益雄、枝澤幹太、塩田智子、河野利英、
近久善博、細井英輔
文部科学省初等中等教育局幼児教育課振興係長 松村 和彦
〇小学校の外国語教育について
2020年から小学校3、4年生から「外国語活動」が新たに
始まる。
5、6年生では外国語が「教科」になる。
2018年、2019年度は、以降措置期間である。
中学校では、2021年度から、授業は外国語で行うことが
基本となる。
対話的な活動や、実際に活用する言語活動を重視する。
高校では、2022年度から、「聞く」「読む」「話す」「書く」
を総合的に学び発信力を高める。
「大学入試」では2020年度から、外部検定試験を活用し
「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能が評価される。
体制整備の面では、H30年度1000人、H31年度10
00人、H32年度には2000人を専門指導のための加配
措置を行う。
小学校における外国語教育の指導体制は、専科教員が学級担
任の負担を軽減する。
ALTも学級担任を英語面でサポートして、生きた英語の提
供を行う。
デジタル教材を積極的に利用して、わかりやすい授業を目指す。
英語教育推進リーダーが各地域の小学校中核教員の指導力研修
を行う。
研修を受けた中核教員が、ALT+外部人材など校内研修など
を行い英語指導力に優れた
小学校教員を育成・輩出する。
JETプログラムに係る地方財政措置については、現行措置
に加え、市町村における
JETプログラムコーディネーターの活用に要する経費につ
いて、特別交付税措置。
小学校移行期間(平成30・31年度)中の5・6年生は
新たに年間15単位時間を加え、50単位時間を確保し、外
国語活動の内容に加えて外国語科の内容を扱う。外国語科の
内容については、中学校との接続の観点から、最低限必要な
内容と、それを活用して行う言語活動を中心に取り扱う。
平成31年から、教員養成大学で、小学校の先生を選べば英
語の指導方法を学ぶようになる。
Q.外国語教育に力を入れれば、英語を話せるようになるのか?
A.現在では特定の人たちが英語を喋れば大丈夫だが、将来に
おいては介護等の現場で外国人の雇用が増加すると思われ
る。「読む」「書く」の教育から「聞く」「話す」活動を
重点的に行っていく。
Q.現在、月・火・水・金が6コマで木曜が5コマである、これ
上に1コマ増えれば、現場での仕事量が増えるばかりである
が文部科学省はどう思っているのか
A.働き方改革で教員の定数を増やすように財務省に交渉した、
専門の英語教員を増やす方向で進めていく。
Q.外部の民間機関の人材とは、どのような人を想定している
のか
A.たとえば、ECCをしている主婦の方とか、英語が堪能だ
が教師をリタイアした人など、ALTとの繋ぎをしてくれる
人などを想定している。
Q.今までの教育は一方通行だったが、先生と生徒の双方向に
なるのか
A.英語での会話が増えるので、先生と児童の英語でのコミュ
ニュケーションが増える
吉野川市では鴨島小学校が、英語研修協力校でお世話にな
っている。
Q.子供が、ローマ字と英語を混合してしまうのだが
A.3年生でローマ字を学ぶ、英語は音声を中心に学ぶので大
丈夫ではないか
Q.1000人、1000人、2000人と3年間で英語教員を4000人増
やすとのことだが
A.財務省と毎年、折衝を行っていく。
Q.先生によって、英語の指導に能力差があると思うが
A.英語の専科教員を上手に配置するようにしたいが、県の判
断となる。
視察先:千葉県館山市役所
日 時:1月22日(月)13時30分より
千葉県館山市健康福祉部高齢者福祉課 主幹 鈴木 正代
〃 〃 係長 磯貝 昌之
〃 市議会 議長 榎本 祐三
〃 市議会事務局 副主査 関口 陵子
榎本祐三議長あいさつ
岸田益雄代表あいさつ
○認知症初期集中支援推進事業について
現在館山市では第7期計画を策定中であり、12月1日事業
の策定段階時点の館山市の人口は、47,411人、その内、
65歳以上人口は17,963人で高齢化率37.9%であ
る。3年前の第6期計画時では35.2%であったので高齢
化は着実に進んでいる。
館山市では財政面が厳しいので、行財政改革で職員を減らせ
たり、アウトソーシングを進めたりしている。現在、地域包括
センターについても市内を地域別に3ヶ所に別けているが全
て委託している。
○認知症初期集中支援推進事業を外部委託に至った経緯・手法
認知症支援事業については、地域包括センターと市高齢者福祉
課と健康課で認知症検討部会を設置している。
認知症に関する相談件数が増加し、地域包括センターでの対応
が困難なケースが増えてきた。その中の色々な問題点を洗い出
し、外部委託に至った。
・受信拒否への対応
・家族が受け入れられない
・受診に連れて行く人がいない
・お金がなくて受診できない
・地域の理解不足・サービスの不足
・地域では認知症についての知識がなくて見守りではなく、
見張りになる。
○個別のケースだけでなく、地域づくりを視野に入れたチーム
の活動を期待している(サポート医へ相談できる体制の必要性)
○認知症に特化した総合相談窓口と振り分けできるチームの必要
性などで委託を決定した。
平成28年にプロポーザルを公募型で実施し、平成29年1月
から随意契約を行った。随意契約としたのは、運営体制が整っ
ている団体が1団体のみであったため。(認知症初期集中支援チ
ームの構成は一定の要件を満たした医療保健福祉に関する国家
資格を有する専門職2名以上と、認知症疾患鑑別診断専門医等
一定の要件を満たした認知症サポート医1名となっている。)
○外部委託による事業実施のメリット・デメリットは
ケースによって逆転する場合もあるが
〈メリット〉
・医療機関への委託により、問題発生時の医師の対応が早い
・チーム員(医師)から説明されると、家族や住民は納得しや
すい
〈デメリット〉
・認知症の専門医への受診に消極的(本人・家族)
・住民にとって、包括支援センターとの違いが分かりにくい
・予算の積算、事業量の予想が立てにくい
○委託先に対する担当課のサポート体制は
認知症検討部会の一員として、地域包括支援センター、市の
各部署や関係期間との調整役して認知症初期集中支援チームを
サポートしている
各種団体の総会、保健推進委員、民生委員での周知
地域活動での周知(体操教室、地区民協に参加)
ちらしの配布、広報等
○認知症初期集中支援チームの構成、チーム数
・1チーム4名で動いている
・看護師免許、介護支援専門員、看護教員養成講習修了者
・社会福祉士
・介護福祉士
・作業療法士
○平成28年度の支援実績とその効果は
支援対象は15件、終了3件、モニタリング中3件
電話相談(家族)延べ78件、訪問延べ62件
電話・面談(関係機関)延べ130件
・効果
介護サービスや医療につながる
家族の理解が得られるようになった
○事業を行うに当たって想定されている課題や対策は
・認知症初期の発見は難しく、初期で発見できても受診につ
ながりにくい
・初期の場合、本人を含む家族や周りの困り度が少ない
・良く看ている家族ほど早期発見が困難(民生委員等からの
連絡)
・相談が家族や本人以外の場合、なかなか家に入れない
○認知症サポーター、キャラバンメイトの養成は
・認知症サポーター養成講座
小学校。高等学校、市議会議員、市職員、施設職員、地区住民
対象の開催
会場を事業所(デイ・サービス)とすることで、住民が施設の
見学を兼ねる
脳トレの実施や、認知症初期集中チームのPR
・キャラバン・メイト(認知症サポーター養成講座の講師)養成
講座
県が主催(H27館山市、H29南房総市で開催)参加しやす
い会場設定
H28年度末、キャラバンメイト連絡会が発足、事務局は市
61名所属
認知症サポーターの情報提供
地域包括支援センターの圏域毎に支部が立ち上がり、事業所
を定期的に回り認知症サポータ養成講座等の活動をしている。
○認知症施策推進総合戦略について、市独自の支援や活動
・認知症検討部会
高齢者福祉課、健康課、地域包括支援センター、認知症初期
集中チーム
・認知症ケアパスの作成
・3市1町の共通ケアパスを作成中
質疑応答
Q.キャラバンメイトは61名いるが、市の職員は何人いるのか
A.キャバンメイトの資格を持っているのは、多数いるが人事移
動等で実際に活動しているのは、高齢者福祉課にいる4名
だけである。
Q.認知症サポーター講座を受けた市民の方の反応は
A.DVDなどを観て参考になった。もっと詳しく知りたいと
いう意見が多い
Q.市の広報の方法は
A.広報誌に掲載したり、出前講座を積極的に実施している
Q.民生委員等からの情報もあるのか
A.包括支援センターの歴史が古いのでそちらからの情報が多い
Q.最初の相談がなかなか、しにくいと思うが
A.なるだけ、住民の近くに出向くようにしている
Q.包括支援センターの運営は
A.包括支援センターも民間に委託している
Q.民間の方が効率がよいのか
A.どちらもバックが医療機関なので効率的である
Q.随意契約となっているが
A.最初28年に公募してプロポーザルを行ったが応募は1社
だけであった
その後も、資格を満たしたのがその1社しかなかったので
随意契約とした
Q.外部委託の予算の積算は
A.最初は先行していた市を参考に積算した、来年度は半年の
実績を基礎に、
継続を20件、新規10件と見込んで積算して予算は37
8万円の予定。
Q.予算は、1件当たりの予算か
A.年間の予算なので、扱い件数が増えても同じである
Q.予算は、ほぼ人件費なのか
A.8割方人件費である
Q.この値段は妥当なのか
A.松戸市を参考に、1ケースあたり何時間かかるかを計算
して積算している
(医師、その他の人件費を時給で計算して積算している)
Q.事業に取り組んで、早期発見につながったか
A.多少はつながっていると思う
Q.1人暮らしの方も多いと思うが
A.ファースト・コンタクトが難しい
Q.随意契約している先は病院か
A.社会医療福祉法人である。
Q.包括支援センターへの市からの出向は
A.ない
Q.自治体によっては介護保険が高いところもあるが、館山市
はどのくらいか
A.約6,000円程度である
Q.高齢者福祉課の人員は
A.14名である
Q.認知カフェの運営は誰が行っているのか
A.県北から来る歯医者さんが、古民家を借りて開催している
食事を出したり、サロンを開催したり、健康麻雀を行って
人気がある
以上で研修は終了し、枝澤幹太副代表がお礼の言葉を述べた。
※なお、研修終了後に、館山市の太田 浩副議長、龍崎 滋議員、
室 厚美議員が研修会場を訪れて、お互い意見を交換し吉野川
市と館山市の交流を深めた。
所感:館山市は、房総半島の南部、東京湾岸に面しており、東京
からは東京湾アクアラインを通ると約95kmの距離であ
る。面積は約110平方キロメートルで人口は約46,000人と
吉野川市とほぼ同規模の自治体である。
今回の視察研修は、認知症初期集中支援推進事業について
であったが、包括支援センターの位置付けや地方によって
の違いは感じられたが、今後の認知症の方々へのサポート
が、市直営で行うのか、民間に委託するのかは非常に悩ま
しい問題であって、福祉面での市民サービスとすれば
どちらが良いのかを十分に検証する必要があると考える。
今後、増加する認知症への対応はやはり早期発見につきる。
官民で十分に協議しなければならないと思った今回の研修
であった。
場 所 :参議院会館B1F―B102会議室
日 時 :平成30年1月23日(火)午前10時より
参加者 :薫風会:岸田益雄、枝澤幹太、塩田智子、河野利英、
近久善博、細井英輔
内閣府 子ども・子育て本部参事官付給付第一係長 塚田 晃成
厚生労働省 子ども家庭局保育課 予算係長 花山 亮
文部科学省 初等中等教育局幼児教育課 振興係長 松村 和彦
農林水産省 林野庁林政部企画課課長補佐(総務) 徳留 善幸
〃 林野庁森林整備部森林利用課課長補佐 谷本 哲朗
◎認定こども園新設整備に対する補助制度について
◎現存の保育園の大規模改修に対する補助制度
(松村和彦 文部科学省・花山 亮 厚生労働省)
〇認定こども園整備
・認定こども園の施設整備(新増改築、大規模改修等)に
要する費用の一部を補助
幼保連携型認定こども園の教育を実施する部分(幼稚園
部分)
幼稚園型認定こども園の幼稚園部分
保育所型認定こども園の幼稚園機能部分
○補助率:国 1/2、市町村1/4、事業者1/4
・幼稚園耐震化整備
・認定こども園に移行する私立幼稚園の園舎の耐震化を支援
(改築・増改築等)
○補助率: 国 1/2、事業者1/2
※すでにこども園に移行した場合や5年以内にこども園への
移行予定ならばOK
・防犯対策整備
・幼稚園型認定こども園に、門、フェンス、防犯カメラ等の
設置の一部を補助
○補助率: 国 1/2、市町村1/4、事業者1/4
★待機児童施設整備交付金では、定員増(定員が増える)のプラ
ンでは、国が2/3、市町村が1/12、事業者が1/4で負担
が軽減される。
平成30年度の当初予算額(案)は、22億48百万円である。
(29年度当初 30億円、補正予算165億円を確保して
いる)
※以下、添付資料に沿っての説明があった。
質疑応答
Q.小規模保育改修支援事業の対象規模は
A.児童6名から19名の規模である
Q.定員増とは何名増えたら良いのか
A.1名増でも対象となる。「子育て安心プラン」は待機児童
解消を目的。
Q.定員増の見込みがあったら対象となるのか
A.待機児童は都市部に多いが、それ以外のエリアでもあるので
見込みでOK
Q.見込みの判断はどこがするのか
A.市町村でエリアごとに判断して県に提出、県がチェックして
国にくる
Q.国も待機児童解消に力を入れているので、審査はゆるくなっ
ているのか
A.待機児童32万人の受け皿つくりをピンポイントで実施する
のに力を入れている。
Q.昨年度から大幅に補正予算を組んでいるが、認定こども園は
全国で増えているのか
A.増えている。幼稚園が保育機能を受け入れるケースが多い。
◎保育士の処遇改善について
(塚田 晃成 内閣府)
・保育士の処遇改善の推移について
平成24年度と比較した場合、11%のアップとなっている
人事院勧告準拠に加えて、処遇改善で加算されている
・保育士に関するキャリアアップ・処遇改善について
園長・主任保育士の下に、副主任保育士、専門リーダー、
職務分野別リーダーを設置
(月額4万円の処遇改善、配分は標準規模の園で5名分と
決まった場合はその半数の2人分には必ず4万円、残り
の3人分は5千円以上4万円未満で当てる)
質疑応答
Q.保育士の勤続年数8年とあるが、連続で無くても良いのか、
臨時期間も含まれるのか
A.経験年数でOKである
Q.配置加配に関しての見直しは
A.制度が始まった時に質の向上のメニューとして財源を確保
して実施する予定だったが消費税引き上げなどの影響で、
現在は加算としている。財源確保された時に実施したい
◎森林・林業政策の展開について
新たな森林システムについて
日本の林業の現状は、11齢級の人工林が平成32年には約
5割に達する
林業従事者は、所有面積が10ha未満の林家が9割を占める
主伐・間伐の生産性は向上しつつも低位
林内路網は増加しつつも、路網密度は低い
林業従事者は長期的に減少しているものの近年下げ止まり
「緑の雇用」事業等により、新規事業者を確保
これまで木造化が進んでいない中高層建築物への木材利用を
拡大、CLT(直交集成板)などの、新たな製品・技術の開
発や普及を促進する
主伐期の人工林の6割強が利用されていない
森林所有者の経営意欲は低く、7割の者は主伐の意向がない
林業経営者のうち7割は規模拡大の意欲があり、そのうちの
4割が課題として「事業地確保が困難」をあげている
・林業の成長産業化と森林資源の適切な管理の両立を図るため
(1)森林所有者に適切な森林管理の責務を明確化する
(2)森林所有者自らが森林管理を実行できない場合に、市
町村が森林管理の委託を受け、意欲と能力のある林業
経営者に繋ぐスキームを設ける
(3)再委託できない森林及び再委託に至るまでの間の森林
においては、市町村が管理を行う
(4)意欲と能力のある林業経営者の森林管理のための条件
整備として、路網整備の一層の推進や集中的な高性能
林業機械の導入、主伐・再造林の一貫作業システムの
普及が必要など、上記の制度の創設に向けて森林関連法案を
国会に提出することを検討中
・平成36年度から、森林環境税(仮称)の課税を開始し、
国民の負担増を伴わずに、森林整備等に要する財源を確保
・一方で、新たな森林管理制度の施工とあわせ、森林環境譲
与税(仮称)は平成31年度から実施
〇林業の成長産業化を進めるために、規制改革推進会議第2次
答申及び農林水産業・地域の活力創造プランを踏まえ、意欲
と能力のある林業経営体に経営を集積・集約化する新たな森
林管理システムの整備等のための法案を次期通常国会に提出
する。
・公有林化に対する地方財政処置(地域活性化事業債)
地方公共団体が森林を公有化するに当たり、以下の事業を対
象に、地域活性化事業債(国土保全対策事業)による地方財
政措置が可能。
・地球環境保全の見地から保全・活用を図る森林の取得及び
作業場・林道等の施設の整備
・森林法に定める市町村森林整備事業計画において公益的機
能別施業森林区域として定められた森林及び民有林の保安
林の取得
・国土保全の見地から行う荒廃林地の取得及び整備
・地域活性化事業債の充当率は90%であり、元利償還金の
30%相当額が普通交付税の基準財政需要額に算入される。
質疑応答
Q.森林の利用権等を推進すべきだと思うが
A.市町村から周知に取り組んで欲しい
Q.CLTを作る材料の木材の樹齢は何年か
A.特に樹齢は関係していない、間伐材でも大丈夫だと思う
Q.CLTの価格が、1立方メートル当たり20数万円だが、
いくらまで下げるのか
A.現在の価格の半値程度まで下げたい。
場 所 :衆議院会館 425号 山口俊一事務所
日 時 :平成30年1月23日(火)午後1時より
参加者 :薫風会:岸田益雄、枝澤幹太、塩田智子、河野利英、
近久善博、細井英輔
文部科学省初等中等教育局幼児教育課振興係長 松村 和彦
〇小学校の外国語教育について
2020年から小学校3、4年生から「外国語活動」が新たに
始まる。
5、6年生では外国語が「教科」になる。
2018年、2019年度は、以降措置期間である。
中学校では、2021年度から、授業は外国語で行うことが
基本となる。
対話的な活動や、実際に活用する言語活動を重視する。
高校では、2022年度から、「聞く」「読む」「話す」「書く」
を総合的に学び発信力を高める。
「大学入試」では2020年度から、外部検定試験を活用し
「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能が評価される。
体制整備の面では、H30年度1000人、H31年度10
00人、H32年度には2000人を専門指導のための加配
措置を行う。
小学校における外国語教育の指導体制は、専科教員が学級担
任の負担を軽減する。
ALTも学級担任を英語面でサポートして、生きた英語の提
供を行う。
デジタル教材を積極的に利用して、わかりやすい授業を目指す。
英語教育推進リーダーが各地域の小学校中核教員の指導力研修
を行う。
研修を受けた中核教員が、ALT+外部人材など校内研修など
を行い英語指導力に優れた
小学校教員を育成・輩出する。
JETプログラムに係る地方財政措置については、現行措置
に加え、市町村における
JETプログラムコーディネーターの活用に要する経費につ
いて、特別交付税措置。
小学校移行期間(平成30・31年度)中の5・6年生は
新たに年間15単位時間を加え、50単位時間を確保し、外
国語活動の内容に加えて外国語科の内容を扱う。外国語科の
内容については、中学校との接続の観点から、最低限必要な
内容と、それを活用して行う言語活動を中心に取り扱う。
平成31年から、教員養成大学で、小学校の先生を選べば英
語の指導方法を学ぶようになる。
Q.外国語教育に力を入れれば、英語を話せるようになるのか?
A.現在では特定の人たちが英語を喋れば大丈夫だが、将来に
おいては介護等の現場で外国人の雇用が増加すると思われ
る。「読む」「書く」の教育から「聞く」「話す」活動を
重点的に行っていく。
Q.現在、月・火・水・金が6コマで木曜が5コマである、これ
上に1コマ増えれば、現場での仕事量が増えるばかりである
が文部科学省はどう思っているのか
A.働き方改革で教員の定数を増やすように財務省に交渉した、
専門の英語教員を増やす方向で進めていく。
Q.外部の民間機関の人材とは、どのような人を想定している
のか
A.たとえば、ECCをしている主婦の方とか、英語が堪能だ
が教師をリタイアした人など、ALTとの繋ぎをしてくれる
人などを想定している。
Q.今までの教育は一方通行だったが、先生と生徒の双方向に
なるのか
A.英語での会話が増えるので、先生と児童の英語でのコミュ
ニュケーションが増える
吉野川市では鴨島小学校が、英語研修協力校でお世話にな
っている。
Q.子供が、ローマ字と英語を混合してしまうのだが
A.3年生でローマ字を学ぶ、英語は音声を中心に学ぶので大
丈夫ではないか
Q.1000人、1000人、2000人と3年間で英語教員を4000人増
やすとのことだが
A.財務省と毎年、折衝を行っていく。
Q.先生によって、英語の指導に能力差があると思うが
A.英語の専科教員を上手に配置するようにしたいが、県の判
断となる。
今後の予定
- 11月27日 俳句の会
- 11月29日 バレーボール練習
- 11月30日 近畿至誠会
- 12月1日 NPO法人江川エコフレンド定期清掃作業
- 12月1日 鴨島地区人権フェスティバル
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